プレゼンをプレゼンします

インプレッション・トレーナーの重田みゆきさんによれば
人は0.5秒で選ばれてしまうそうです。
 人は0.5秒で選ばれる!―チャンスが20倍増える、印象力の磨き方     
他にも人の第一印象は4分で決まる、いや6秒で決まる、
いろいろな説があるようですが
私の経験からも、
まあ4〜5分話してみれば、だいたいの人柄や
好き嫌い、肌が合う合わないは分かるような気がします。
例えば、テレビのコマーヤルは15秒(あるいは30秒)で
商品を売り込まなければなりません。
裏を返せば、15秒あれば知ってもらえる、知ってもらえるだけでなく
好きになってもらえるということです。
ただし、全てのコマーシャルが売り込みに成功しているわけではありません。
大多数のコマーシャルは記憶に残ることなく消えていきます。
人についても同じことが言えます。
0.5秒で選ばれずに消えていった人。むしろ、こちらの方が多いはずです。
選ばれる、選ばれないの差
それは、重田さん流に言えば、印象力の差なのだそうです。
前置きが長くなりましたが
プレゼンテーションとは、ある限られた時間の中で
”伝えたいこと”を受け手の心にしっかり残す一連の行為であり
究極的には、プレゼンターである”人”を記憶にとどめてもらうことだと
私は定義しています。
ただし、それは、持論を一方的に展開することでも、
自己主張することでもありません。
それよりも、受け手のことをどれだけ理解したか、どれだけたくさんの
想像力を働かせて、受け手のことを考えたか、
その試行錯誤の結果を分かりやすく伝えることだと思います。
したがって、私はいいプレゼンテーションをするためには
事前の準備、すなわち、受け手を理解するプロセス、
受け手とのRelevancy(整合・一致感)を詰めることを大事にしています。
そこで、プレゼンテーションのプレゼンテーション、
ステップ0事前準備から話を始めます。


<ステップ0> Relevancyを詰める
プレゼンテーションに先立って、
これから係るプレゼンテーションの5W1Hを確認します。
ここで重要なことは、単に5W1Hを列挙するだけでなく、
まず5つのWの背景や関係にいろいろ思いを巡らせながら、
受け手(一人であることは稀で、組織、グループ、ある人たちの集合)の
アフィリエーション(その集団を特徴づけるもの)を設定し
そのアフィリエーションにそって、HOW、どのようなプレゼンテーション
にするのかを構想します。
例えば、下のチャートにあるように、同じテーマであっても
受け手の中身によって、プレゼンテーションの中身もスタイルも話法も
違ってきます。


                            

「プレゼンテーションをプレゼンテーションします」は続きます。